2008.04.01
菜園生活
畑付き住宅の計画。
郊外に立地する1街区に人々の暮らす形を探しました。
約2000㎡の1街区を、区画割りし分譲するか、建て売りをするか、高密度にして集合住宅をつくり分譲するか、賃貸されるか、という家のつくられ方、街並みのつくられ方、から、少し視点を変えて、郊外という特性を生かし、低密度で共有の風景・共有の価値観をもてる住環境の提案を行いました。
具体的には、1街区の中に敷地境界線をひかず、集合住宅で行われる区分所有という手法を用います。そのことで、平屋で独立した家屋と家屋の間に生まれる隙間は何も使われない隙間ではなく、「路地」と呼ばれる住民共有の憩い空間となります。
ここでは「おかげさま」と「おたがいさま」の関係性が空間とともに住民相互に発生します。その小さな積み重ねの一つ一つが、街並という表情をつくり、又風景という財産をつくります。
畑で耕作するということが個々人の楽しみでもあり、分かち合える楽しみでもあります。そのつながりで集まるというキーワードがこの街区の緩衝材でもあり、接着剤でもあります。
「畑」でつながり、「区分所有」という形態を用いることで、「共有価値感」という財産を生み、そして日本の郊外の風景が生き生きとする。その骨格を構想しました。
所在地 |
千葉県 |
物件内容 |
構想企画 |
期間 |
2008年4月(構想作業) |